綾羅錦綉 (あやらきんしゅう)田井千尋詩集
- 著者
- 田井千尋
- サイズ
- B6変型判
- 頁
- 104ページ
- 製本
- ハードカバー
- ISBN
- 978-4-86000-409-5 C0092
- 発行日
- 2019/06/24
- 本体価格
- 2,500円
50文字で綴る画期的詩集
詩人・田井千尋の紡ぎ出すことばは、かそけき自然の移り変わりを
全身で感受し、日本の四季の美しさを繊細に謳いあげる。
日本の伝統的なことばと現代のことばの美しい融合がここにあり、
それらは瑞々しいゆえに何度読んでも新しい。
語られている鳥や虫、とりわけ長年飼っていた愛犬(うさぎ犬)など、
小さきものの生命への愛おしみ――詩はいつしか祈りとして此の世を超えてゆく。
私は田井さんに現代の巫女の姿を見た。
(左子真由美)
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春の使者
裏庭から香り漂う窓辺に佇んで
春紫苑(はるしおん)の訪れを
鼻ピクピク知らせてくれる
うさぎ犬が今はなき
花言葉は追想(ついそう)の愛
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2010年から諷い上げた400余りの詩を編纂した『綾羅錦綉』は
花鳥風月を縦糸に、四季折々の移り変わりを横糸に、
そして、生きとし生ける者の感情装飾を斜糸にして
繰り返し織り成された物語です。
● 著者について ●
田井 千尋(たい ちひろ)
和歌山県在住。「関西詩人協会」所属。