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路逢(ろほう)の詩人へ方韋子詩集

著者
方韋子
サイズ
A5判
148ページ
製本
ソフトカバー
ISBN
978-4-86000-326-5 C0092
発行日
2016/01/20
本体価格
1,000円

個数  

Kataiko

 

―詩人であるという喜び―

その喜びが素直に溢れている第一詩集

 

 

詩を読む喜び、書く喜びもあろうが

詩を生きてきた喜び、詩を生きている喜び

いかにこの世の道が荒れており、すれ違いばかりであるとしても

あなたに立ち止まり、言葉の花束をそっと差し出すことのできる喜び

詩人である喜びは出会える喜び、分かちあえる喜び

 

残酷な世に在っても、まっすぐな眼差し、

優しいこころであることを決意したひと

 

詩人方韋子の言葉の花束    (尾崎まこと)

 

 

 

袋綴じ!

 

どうか切って

お召しあがり

ください

 

 

待望の第一詩集

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

     うら

     うらうらと

     うらが立ち上がる

     なんと淋しい響きか

     空は狭く

     雲はたれこめ

     雨はしょぼつく

     うら うら うら

 

     これは霙になるやろと

     薄汚れた日本手拭で

     ほおかぶりした

     おなごが

     冷えきった目をのぞかせ

     煎餅布団のすきまができる

     うら うら うら

 

     うらうらと

     朝日はこんなにおそく昇り

     夕日はあんなにはやく沈む

     山かいに忘れさられしものよ

     意味なく忘れさられしものよ

 

          (「うら」より)