【絶版】心薫る女(ひと)
- 著者
- すみくらまりこ
- サイズ
- 四六変型
- 頁
- 131ページ
- 製本
- ソフトカバー
- ISBN
- 978-4-86000-147-6 C0092
- 発行日
- 2008/05/20
- 本体価格
- 1,500円
【 完売しました 】
綾絹、ファド、紅さし指、ラブチャイルド――
京都に生まれ、美しい日本語を操りながら、
異国の風景をも映し出す。
海外でも多く翻訳され紹介されてきた詩篇が
雪白の美しい装丁の詩集となりました。
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詩を読むことは、詩人の胸中を量ることでなく、その言葉の力により
自分の内面を焙りだすことと信じたいのです。『心薫る女(ひと)』の詩が、
その言葉以上のものを読者の心の中で語ることができたら、
わたしにとってこれ以上の幸せはありません。
未知の読者との心の繋がりがもてることを楽しみにしております。
(あとがきより)
オパール
おまえはかすかに不純で
辛い涙を含めているから、
だから
乳色(ちち)のにごりに
冷ややか緑青(あお)の乱舞(まい)を
沈めているのだ。
しかし誰が知っているだろう、
おまえを陽光(ひ)にかざせば
鮮やかに赤く染まることを。